先日の日経新聞の広告。
こんなものがでていましたね。
下の方の青字に「アクア(AQUA)」とあります。
アクアといえば…
先日、トヨタ自動車から発表された新型の小型ハイブリッドカー「アクア」。ワタクシも昨年の暮れにディーラに見に行ってきました。
価格は170万円そこそこから用意されるコストパフォーマンス重視の低価格戦略カー。最近の低燃費ガソリンエンジン車でも150万円程度というからその価格の僅差は驚異的とも思える!!それでしかも、リッター40キロオーバーのカタログ値は立派です。内装のチープ感は不評という指摘の多い「プリウス」の内装を上回るローコストが丸出しの印象です。しかしこのシンプルな素材感も見慣れると不思議と落ち着いた感じになるのがトヨタ流のすごいところ…。しかし価格を考えればこの仕上がりは妥当なのかもしれません。デザインもかわいく愛嬌のあるところが女性受けもよさそうですし、草食系男子にも支持されそうです。(笑)
なんといってもトヨタの技術の結晶であるハイブリッドシステムは、その研究開発費も含めればおそらく今の販売価格ではまだまだ採算ベースには見合わない価格設定だと思います。ホンダのハイブリッドカー「インサイト」「CRZ」などに搭載されているハイブリッドシステムとは根本的に異なり、より高い制度での制御技術を必要とし、部品点数も多くなっています。そのシステム(=THS2)自体は従来のシステムを共用しながらもシステム全体として40キロ以上の軽量化を図っているといいます。エンジンは前モデルのプリウスの1500CCアトキンソンサイクルによるガソリンエンジンが準備されましたが、その70%の部分に改良の手を入れているようです。
それでもこの価格を実現してくるトヨタという企業の力はすごいと思います。
・・・というトヨタの「アクア」ではなく、電化製品のブランド名の話です。
少し前のワタクシのこのブログでも書きましたが、海外メーカーの外圧がいよいよ日本市場を席巻する日が近いということでしたが、ついに始まりました。
韓国のLGやサムスンは本格的に日本のテレビ市場に再度本格参入してくるようです。
この広告の「アクア」は、中国のメーカー「ハイアール」(Haier)の日本向けブランド。すでに大手家電量販店との交渉を進めているとの情報もあり、すでに店頭にも韓国製品の売り場も見受けられるようになってきました。
今年、業績不振のためにパナソニックの子会社化されていた老舗の電機メーカー三洋電気の白物家電(電気洗濯機、冷蔵庫など)部門を、ハイアールはまるっと買収してしまいました。それまでにも日本に進出し始めていたのですが、やはり日本への侵攻拠点としての家電メーカーを保有するほうが有利と考えたのでしょう。旧三洋電気を利用して一気に日本市場への本格参入を始めました。その広告がこちらです。
現在の円高は輸入品にとっては低価格で攻める大チャンス!しかも勢いのある中国勢は国内消費もさることながら、その輸出力ですでに欧米など世界を席巻しています。ハイアールは白物家電業界では世界ナンバーワンのシェアを誇っています。知らないのは日本人くらいのもの…。(というと言い過ぎでしょうが)
アメリカの「ウォルマート」や「ターゲット」、「ベストバイ」など流通大手に並んでいる薄型テレビなどの家電売り場には圧倒的な価格競争力を以て韓国、中国勢が所狭しと売り場を占拠しているのを見ました。薄型テレビで言えば、日本の「東芝」のレグザ、「シャープ」のアクオス、「ソニー」のブラビアなどは日本における韓国製品くらいのボリュームという扱いです。
その日経新聞の全面チラシに書いてあることを見て驚いた。
そのままを書いてみます。
◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆
~品質から、本質へ。本日、新しい家電ブランド「AQUA」がHaierグループから誕生します。~
世界で最も多くの白物家電をお届けしているグローバル企業、Haierグループは、米国、欧州、アジア、そして日本で、それぞれの国・地域のライフスタイルに合わせて、高付加価値商品から、シンプルな商品まで、幅広い商品開発に力を注いでいます。
そのHaierグループが、日本の”家電づくり”の人材・技術と一つになって、本日、新しい会社を設立しました。ハイアールアクアセールス株式会社。
新会社と、その新しいブランド「AQUA」が目指すことは、生活を大切にする人にとっての本当に必要な家電をお届けすること。単なる「品質」を追求するのではなく、本質的な価値をとことん突き詰めること。
本当にあなたのためになる「質」であるために。
まずは、洗濯機、冷蔵庫から。アクアデビュー。
◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆
これを読めば、当社の社員であるならばワタクシが戦後日本のメーカー主導のメーカーマーケティング的な経済戦略、メーカー保護の国家戦略がいかに世界の常識との乖離を生んでいるかを研修中に力説したことを改めて理解してもらえるでしょう。
「だから、日本はダメなんだ!世界の3流国程度に成り下がってしまったんだ!」ということ。
ここまで正直にストレートに書かれると、ある意味清々しいものがありますね。
日本メーカーも高付加価値戦略から、メーカー主導のマーケティング戦略から、そろそろ変わっていかなければなりません。
家電メーカーだけでなく、自動車メーカーも然りです。
このグローバル化の時代の中で、もっともっと世界のスタンダードに目を向けなければ生き残れません。
”日本の良さ”は生かしながらも、もっとビジネスで顧客の本当のニーズを汲み取らなければ競争に勝ち残れません。
原点は「for the customer !」なんです!常に消費者の生活をみて、その思いを実現していくしかありません。
最近の若者の車離れは若者がかつての自動車文化の中心であったスポーツカーに興味を示さなくなったり、運転に関心や面白さを見つけなくなったのではありません。
欲しい商品というよりも「買える商品」がないんです。シンプルな答えです。
”車に興味がなく乗りたくもない!”のではなく、”車に乗りたいけどそれを維持するために必要なお金がない!”だから買えない!という結論とみるのが正解。
新成人の車の購買意欲についてはアンケート結果の面白い情報が出ていたので、また気が向いたらその話題を書こうと思います。
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