今、日本で自動車を所有していると必ず毎年の自動車税がやってくる。こればかりはのがれることはできない。
そしてもうひとつ。新車購入で3年、その後もしくは中古車であれば2年毎にやってくるのが車検。
これはその自動車が安全な移動手段として正常に機能しているかどうかを法律で定められた”保安基準”に照らし合わせてお役所が確認をすして、それに認められないとその自動車の使用(公道の走行)が出来なくなるという制度。
車検は大体普通車ですと10万円~20万円くらいかかりますね。
輸入車なんかをディーラーで通すと「数十万円!!」なんて費用がかかるものもあったりします。
これがカーライフにとっては非常に大きな負担となっているのも事実。
その車検時に必ず支払うのが「重量税」というもの。
この重量税と言うのがバカにならない額です。車両の重量によって変わりますが、一般的な普通自動車だと4万円前後の金額を税金として支払わねばなりません。大型車だと5万円以上になります…。
それ以外に「自動車賠償責任保険」(=「自賠責」といわれますが、「自動車任意保険」とは別のものです)の保険料、そして検査などの「印紙代」が掛ります。
俗に言う法定費用(だれがどうやっても絶対にかかる費用のこと)はこの3点ですが、車検費用総額に対する割合はとても大きいのです。
新車初回の車検や予防整備をあまりしないような車検の場合には10万円くらいの車検代金をディーラーや整備工場に払う事が多いですが、その場合は支払額の半分以上は法定費用なんですね。
つまり整備作業や部品などの原価を考えれば、車検費用のうち整備工場やディーラーの利益よりも法定費用のほうが圧倒的に高いと言うのが現状。
ということは…車検制度で一番儲けているのは「税金」等の法定費用と言うことになります。
自賠責保険の全体収支は多少黒字のはずですから、法定費用自体はしっかりとした収益源としての税収項目な訳です。
今、その「重量税」を見直そう!(=廃止)という論議が出ています。
対象は「重量税」のほかに自動車の購入時にかかる「取得税」も上がっています。両税を合わせれば国税と地方税を合わせて9000億円超の大きな減税となります。一部では消費税の引き上げと相殺するとも言われていますが…果たして???
そこで、ここでは「重量税」を中心に考えてみる、その「重量税」を廃止するということは車検制度自体に役所の収益源としての意義はなくなっていくということ。つまり、それを維持していくためのお役所の財源の徴収元の存在という最大の理由がなくなるということとなり、儲からない車検制度は有ってもなくてもお役所的にはどちらでも良いということになります。
これからはますますEV(=電気自動車)が普及してくる。
そうなると、恐らく現行の車検制度では対応が出来ないような自体もあるのではないだろうか?
たとえば、電気自動車の消耗するバッテリーの性能評価試験も加えるべきだし、家電製品のように完全にブラックボックス化された昇圧装置やモーターの中に関しては良好・不良のチェックはどのようにするのでしょうか?
車検制度には「普段の使用上の故障を事前に発見するというフィルターの役目を担い、路上での故障車両の発生を減らす」という目的がある。
しかし、従来の年式の古い車両は2年車検ではなく毎年車検だったのですが、それを2年毎の車検に延長したところで、街の道路で故障で動かなくなる車が実質増えた印象はないでしょう?性能の上がった最近の車ではそもそも大きな故障自体は発生する確率はかなり下がっている。
そしてEVの時代になれば考えなければならないのは、自動車は家電製品のようになるということ。そもそも家電製品って、あまり調子が悪くならない。従来のガソリン車の故障は多くの人が何らかの形で経験したことは有っても、数ある家電製品の故障に殆ど遭遇しないのは、故障の発生確率自体がかなり低いような気がする。
ガソリンエンジンの自動車とEVではその部品点数も半分以下と言われる。もちろん確率論から言えば故障の発生も半分以下と考えるのが妥当だ。
冷蔵庫やテレビやパソコンを手軽に点検しようと思いますか?明らかに動かなくなった不具合と言うようなときには、修理と言うよりもアッセンブリー交換と言う作業程度になります。故障の事前発見と事前整備対応と言う観点でのEVに対する公的な車検制度ってあまり意味を為さないような気がする。
つまり車検制度は自動車の動力源の変化とともに、また税収の発生源としての価値がなくなるにつれ消滅の方向ではないだろうか?
ワタクシの答えとしては、ごく近い将来、日本の車検制度はなくなるというように感じる。そのタイミングは早くてEVの普及率が急速に高まる5年後の2018年から2020年辺りかもしれない。
そうなれば、車両の品質の一定基準ともなっている車検制度による年式による品質の安定感はあまりあてにできなくなり、中古車の品質評価自体も見直されることとなる。場合によってはアメリカのように現在の日本にあるような中古車マーケットは崩壊し個人売買に移行する可能性も捨てきれないものです。
==毎日新聞 12月8日(木)21時20分配信の記事より==
<政府税調>「車体課税」結論持ち越し
政府税制調査会(会長・安住淳財務相)は8日、12年度税制改正で焦点となっている自動車車体課税の見直しを巡り、詰めの協議を行った。同日の民主党税調(藤井裕久会長)総会では、自動車取得税(地方税)と自動車重量税(国税)の12年度での廃止を強硬に求める声が出たが、財務、総務両省は「代替財源を示していない」と反発。同日夜の党税調と政府税調の幹部協議も物別れに終わり、結論を9日に持ち越した。
「解決(廃止)できないなら、(税と社会保障の一体改革に伴う)消費税議論にも参加できない」。同日午前の党税調総会では、「消費増税反対」をちらつかせて自動車2税の廃止を求める声が飛び出した。
2税の廃止は、経済産業省や党税調が円高対策や産業空洞化防止の観点から即時廃止を要望。過去の消費増税では、所得減税などを先行して世論の理解を得ており、「今回もまずは減税で景気の底上げを」と訴える。藤井会長は総会後、輿石東党幹事長ら党執行部と会談し、総会で出た意見に配慮する姿勢を示した。
もっとも、財務、総務両省は、国・地方合わせて9000億円超の代替財源が示されていないため、「廃止反対」の姿勢を崩さない。代わりに、来年4月末で期限切れのエコカー減税を燃費基準を現在より厳しくして延長し、安全機能を高めた自動車向けの特例措置創設を検討するなどして対応する考えだ。
同日夕には、安住財務相と川端達夫総務相、枝野幸男経産相が会談したが、枝野氏が「2税廃止」で譲らなかった。安住財務相と藤井会長らも同日夜、会談したが、主張は平行線のままだった。ただ、両氏は9日の12年度税制大綱決定に向け、同日再協議することでは一致。
政府は、取得税を「税と社会保障の一体改革」に伴う消費税増税に合わせて廃止を本格検討するほか、重量税もガソリン税などとあわせて見直しを進めることで、経産省や党税調などの理解を求める方針だ。【小倉祥徳、赤間清広、南敦子】
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